自由進度学習的な手法は、中学校においても総合的な学習や探究学習、教科のプロジェクト学習などで導入が始まっています。広島県の取り組みでは、県教育委員会が令和2~4年度にかけて「個別最適な学びに関する実証研究」を県内4地域の学校で実施しました 。その中で福山市立福山中学校は、生徒の興味・関心に応じてテーマを選ばせる「MY探究」と呼ぶ探究学習に取り組みました 。生徒各自が自分で課題を設定し調べ、成果をまとめて発表するというもので、中学校における自由進度型の学びとして注目されました。
また、山梨県富士吉田市立吉田中学校では理科の単元「植物のつくりとはたらき」において、生徒が班ごとに担当分野を決めて個別に調べ学習を進め、途中経過で共有・フィードバックを行いながら最終的に発表する授業が実践されています 。このように、中学校では各自のペースでの調べ学習やプロジェクト学習という形で自由進度学習の考え方を取り入れ、主体的な学びを促す試みが始まっています。