今回は、私自身の実践ではなく、本校の先生方の実践をご紹介させていただきます。
掲載についてはご本人より許可をいただいておりますが、匿名を希望されておりますので、氏名は伏せた形で紹介させていただきます。
ぜひ、ご意見やご感想をいただけましたら幸いです。
見通しを重視した理科の実践
理科専科の先生は、自己調整学習における「見通し」の重要性に着目した授業づくりを日々実践されています。
本校では、研究テーマとして「見通し」と「振り返り」を重点項目としていますが、その中でも理科専科の先生は、理科という教科の特性を活かしながら、児童にとって意味のある“見方・考え方”を言語化し、具体的な指導に落とし込んでくださいました。
理科の見方・考え方には、以下のような観点があります。
参考資料
理科専科の理科の「見方・考え方」の児童向け表現の掲示物
この掲示物は以下のような表現で書いています。
〈注目する〉
量に注目する
様子に注目する
同じ点・違う点に注目する
時間の経過を見る
つながり・関係を見る
はたらきを見る
〈考える〉
比べる
きまりを見つける
違う視点から考え
条件を考える
こうした要素を、児童が理解しやすい言葉で可視化・掲示し、授業の見通しや振り返りで活用しています。単なる「調べる」「観察する」「実験する」という活動に留まらず、それを支える思考の視点や方略まで意識化できるように配慮されていました。
学校全体への波及と今後の展望
このような取り組みが理科専科の立場からなされることで、3年生から6年生までのすべての学年にわたり一貫した学びが可能となります。
特に、理科という教科での「見方・考え方」が系統的に積み重なっていくことは、児童の自己調整能力の向上に大きく寄与すると考えています。
実際、「マイプラン(自由進度学習における単元プラン)」という形で、他の教科や学年でも実践が広がりつつあります。
このような校内での好循環が、子どもたちの主体的な学びにつながることを期待しています。
なお、授業の単元プランは以下のようなものです。これらを用いて、実践を重ねています。