⭐️杉本流「子どもの事実に向き合う国語」⭐️
東京書籍の3年の最後の文学の単元は「おにたのぼうし」。
「国語、めっちゃ楽しい!」
「国語もっとやりたい!!」
子どもたちから、すてきな言葉が溢れる単元になりました。

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「はじめに子どもありき」(平野朝久)、「子どもの事実に向き合う」(齊藤慎一)という教育書をご存知ですか?
「はじめに子どもあり」(平野朝久先生    東洋館出版)は、私の中でNo.1教育書です。
その平野先生から学ばれていた齊藤先生のご著書が「子どもの事実に向き合う」です。
この本は、全教員が「はじめに子どもありき」と共に必ず読んだほうがよい一冊だと思います。
はじめに子どもありきで授業づくりを行い、子どもの事実と向き合いながら子どもと共に創る授業を実践してほしいと思っています。
今担任する3年生は、年度当初は全ての学習に対して、やらされることに慣れていました。真面目に取り組むけど、とても受け身。
齊藤慎一先生と出会い、様々な教科や総合的な学習で、子どもに向き合うことを意識してきました。
主体性を発揮する場を学習で設定してきたことで、子どもたちも学習への意欲をグングンと高めていきました。
社会科では、自由進度学習をとても楽しむ子どもたち。そこで、模造紙を与えて、グループでの自由進度学習にチャレンジしました!
「『おにたのぼうし』の授業、君たちに任せてみてもいい?」と聞くと、「やりたい!やりたい!」と、やる気十分!
「きっと、ノリノリで取り組むだろう。」、「これまで国語で学んだことを生かして自分たちで取り組むことができるだろう。」と確信していました。
1️⃣事前に家庭学習の音読の課題で「おにたのぼうし」を出し、何回も読んでおく。
2️⃣通読して、感想を話し合う。
3️⃣Googleフォームを使い、問いを集める。
3A90AAC0-5707-4614-BE2C-878A3CF2AC2D.jpeg 1.34 MB4️⃣場面ごとに問いを整理して、まとめた問いとして提示する。
5️⃣グループごとに教材を読んで、話し合い、問いについて考えていく。
✅国語の文学の学び方やこれまで学んできたこと、ノートや板書でよく使われたまとめ方を確認!
B05F7366-4F44-492D-BD76-049B068ED7CF.jpeg 605.9 KB✅読み方がグループ様々!
・順番に丸読みしたり、一人が先生のように音読しその後をついてカルガモ読みしたり、自分が好きなところを読むタケノコ読みをしたりするグループ
・「おにたのよい行動はどれか?」と、自分たちで問いを考えていくために読む視点をもって線を引きながら読むグループ
・おにたの会話文と女の子の会話文に色分けしながら読むグループ
などなど…
✅取り組む順番が様々!
・一の場面の問い「おにたはどんな人物?」から順番に取り組むグループ
・いきなり六の場面の「おにたはどうなったか?」からディスカッションをはじめるグループ
・とりあえずわからない語句を辞書を引くグループ
・模造紙に書き出す前に、全ての場面の問いに対する叙述に線を引くグループ
✅問いに対する向き合い方が様々!
・場面ごとの問いから、自分たちの問いにつなげたり、新たな問いを生み出す!
・場面ごとの問いがしっくりこなかったから、自分たちで問いを設定し直す!
・読みながら考えているうちに、「やさしさ」が話題の中心になるグループも。考えの深まりを実感し、「なんだか道徳みたい!」と発言する子も。

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✅模造紙のまとめ方が様々!
・おにたの性格をイメージマップでつないでいこう!
・話し合いの様子をチャット形式で書いていこう!
・お互いの意見が分かれたから、表に書こう!
・グループでどっちだと思うかまとめよう!
✅教師の役割は?
・「どこに書いてあるの?」「どこからわかるかを明らかにして、考えをもとう!」と声をかけて、教科書の文章を読むことを促す。
・「Aさんの考えとBさんの考えは似ているようでちがうね?」と考えの違いを自覚させる。
・読み方や模造紙の書き方など、グループのよい取り組みを紹介し、見合いながらレベルアップを促す。
・さらに、教師からの問いを投げかけ、さらに考えることを促す。
・「おにたは他の鬼と何がちがうの」という気づきに、「おにたのような鬼が出てくるお話ってある?」と問いかけることで、クロームで絵本を調べるグループが出てきた!図書館で借りて、読んだ子も…。
・教科書に書いてあるおにたに手紙を書く言語活動や、続き話を考えたいという子に自学でのチャレンジを声かける!
6️⃣グループごとに考えたことを発表するプレゼン大会を開く。ビデオに撮って、お家の人に見てもらう。
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7️⃣ChatGP(AI)に、考えた問いを投げかけ、AIの読みや答えと自分たちの読みや答えを比べる。

グループの進度によりそって、一人一人の取り組み方を大いにおもしろがりながら授業できました!
年度末なので、泣く泣く時間で切って、終わりにしました。
総合的な学習の時間には、Chromeでスライドやジャムボードをどんどん活用できるようになってきました。この子たちをもう一年担任したら、思考ツールやChromeを絡めてもっとおもしろいことができそうだなぁー✨
…なんて思いながら、今年度を終えます!
さて、あと2日です!!