二次元の表の見方を子どもから自然と引き出すことができるだろうか?

この単元では、多くの教科書で怪我調べが扱われています。そして、2つの観点を整理する過程で二次元の表にしていくという導入が主流です。しかし、一般的には、二次元の表そのものを教え込んでいる指導の方が多いのではないでしょうか。

そこで、二次元の表という発想そのものを子どもから引き出す新しい教材を提案したいと考えました。

怪我調べは、①怪我の種類と②怪我をした場所の2つの観点をはじめに扱うのですが、①怪我の種類の観点だけでも、すり傷、切り傷、やけど、打撲…など複数に分類する必要があります。そして、すり傷と切り傷ってどう違うのかと言った生活上の知識の差も見られると個人的に考えています。

今回、提案したのは、電車の乗客調べです。
「電車の中で座っている女の人は何人いるでしょうか。」
という問題です。
①性別(男•女)②立っているか、座っているか。の2つの観点で分類•整理するのです。それぞれの観点が、AかBかという二者択一になるので、怪我調べよりは易しい問題になります。
この問題場面を板書に貼ったニコちゃんマークで視覚化することで、子どもは勝手に分類し出すだろうという仮説です。子どもたちはジャムボードを使って自由に思考しました。

授業後の板書がこちらです。
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子どもたちはやはり「分ける」ことを自然としていました。私のクラスでは、その考え方のことを「分けるネーション」という算数の花と呼んでいます。
そして、自由に分けていました。たとえばベン図のような形の分け方です。

多くの反省が残る授業となりました。